リンゴは青果売り場でよく見かける果物です。
そして、聞こえてくるのはその効能。
リンゴは肥満、高脂血症、糖尿病、さらに高血圧が改善され、メタボリックシンドロームの予防にも有効と考えられています。
ある日、こんなお話が耳に入りました。
胃を切除したあとの後遺症の悩みです。
それは「胸焼け」。
最近のガン治療の進捗はめざましく、早期の胃ガンは手術で治せるようになりました。
しかしその一方で、胃を切除したことによる後遺症の一つである「胸焼け」に悩んでる人が少なくないのです。
ごはんやうどんなどの炭水化物のときは胸焼けの予感は全然ありません。
しかし、肉料理のちょっと脂っこいものを食べると、そのあとで苦い液が口にこみ上げ、胸からみずおちにかけてもたれるような不快感が起こり、気分が悪くなってしまう・・・それは胸焼けでした。
リンゴは胸焼け防止効果もある!
あるとき、まったくの偶然からリンゴに胸やけ防止効果があることを発見。
胸焼け知らずで過ごせるようになったのです。
きっかけは旅行先の食事に入っていた添え物のリンゴのスライス。
そのリンゴを食べた日に限って、食後にくる胸焼けの症状がありません。
「ひょっとするとリンゴがよかったのかもしれない。」
そう思い、試しに胸焼けが必ずくるトンカツを食べ、続いてリンゴを食べました。
しばらくしても、胸焼けの症状が現れません。
「もっと早くリンゴに気付いていればよかった」と思ったのはいうまでもありません。
胸焼けとは
胸焼けは、ふつう胃から胃酸が食堂に逆流して起こります。
しかし、胃の切除手術を受けた人の多くが経験する後遺症で、十二指腸内を流れる消化液(胆汁や膵液)が逆流することで起こる胸やけです。
胃ガンの手術では、ガンの部分を切除したあと、食物や消化液が流れるように、残った胃と消火管をつないで胃を再建します。
そして、胃の出口にあたる幽門とその周辺を切除したケースや、胃を全摘したケースに十二指腸液の逆流が起こりやすいのです。
十二指腸液は、強アルカリ性の消化液です。食道に逆流すると粘膜に傷つき、炎症やびらんが生じ、胸焼けの症状を招きます。
なぜ、リンゴが胸焼けにいいの?
リンゴが胸焼けに効果を発揮するのは、リンゴに含まれている酸性物質が十二指腸液を中和し、食道の炎症を防ぐのではないかと思われます。
胃酸型の胸焼けは、胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害剤や、胃酸を中和する制酸剤で症状の緩和や予防が可能です。
しかし、十二指腸液型の胸焼けは、薬物療法で十分な効果が得られないことが多いので、リンゴは胸焼け解消の頼もしい味方となります。
また、一般論として手術の有無にかかわらず、胸焼けは加齢によって生じやすくなります。
この場合の胸焼けにもリンゴが役に立ちます。
これまでの経験から、胸焼けには生のリンゴか、しぼりたてのリンゴジュースがおすすめです。
<終わりに>
リンゴがこんなに万能だとは思いませんでした。
当初、ダイエットにいいというお話を聴き、このブログに取り上げた「リンゴの皮」。
リンゴの効能は計り知れず、未知数のよう。
「焼きリンゴ」でもよし、「生リンゴでもよし」。
そういえば、脂っこいものを食べた後、リンゴを食べるとすべてがチャラになる感じがしたものでした。
この感覚は間違っていなかったんですね。