通信教育生は、働きつつ学ぶ人が多いです。
しかし、届いたテキストをただ眺めていても
何にもなりません。
テキストをいかに使いこなし、
効率的に勉学のために利用できるかが、
通信教育生の勝負の鍵となります。
慶應通信のテキストは、学者たちが
長い時間をかけて行った研究成果です。
それは、理性的かつ客観的に綴られた
感動的な物語ともいえます。
その物語に表現された研究成果を見つけ出し
理解するのが、学生の醍醐味でもあります。
ですから、テキストを見た途端に、
毛嫌いしないでくださいね。
慶應通信のテキストを使いこなす方法
次にあげるのは、ほんの一例です。
これに、あなたの方法を加え、アレンジしていってください。
- ノートを作らない
ノートの使い方を考えてみましょう。
あなたのノートは、
テキストの書き写しとまとめの作業に
多くの時間を費やしていませんか?そのため、ノートは作りません。 - テキスト内のキーワードを見つける
(テキストを視覚化する)
・コンテンツの要点となるキーワードを見つけ、鉛筆を使って◯で囲っていく
このときの◯は、重要度の対応をさせるために濃淡をつけていく・例えば、重要度の高いものは濃く、低いものは薄く◯で囲んでいく
こうすることでコンテンツの「骨格」と「枝葉末節」を視覚的にはっきりさせる・マーキングをするにあたっては、基本的にシャープペンか鉛筆を使用する
また、文章全体に線を引くことはありません。・キーワードとキーワードの相関関係を表すために、それぞれを線でつないでいく
例えば、キーワードAがキーワードBの原因である場合、A→Bとする - 声に出して要約する
・テキストのキーワードだけをたどりながら、声に出して要約します。このとき、論理的に要約することが大切です。
もし、論理的につながらないときは、
キーワードを見落としているか、
内容を正確に理解できていない可能性があります。 - テキストを見ない
キーワードを思い出しながら
声に出して論理的に要約する
これは結構つらい作業ですが、
慣れてくると楽しくなり、
頭にどんどん入ってくるようになります。
大事なことは必ず声を出すことです。
声を出さずに頭の中で行うと、
分かったつもりになってしまい、
きちんと理解できているか否かを
確認できません。
声に出して、論理的につじつまの合う要約ができれば、テキストのコンテンツを
把握できていると言えます。
※第三者に話を聞いてもらって、矛盾なく
説明できたかを確かめることもお勧めです。
科目試験対策のための記憶作戦
試験に出そうな箇所をどれだけ記憶しているかで合否が決まります。
ところが、記憶しているつもりで
無駄な時間をかけている人が多いのです。
このことに気付いていない人は、
下記のことに時間をかけています。
- まとめノートを作成する
- 単語帳を作成する
- 暗記用のカードを作成する
しかし、上記の作業は
記憶する前の準備作業にすぎません。
作業が終わってからも、レイアウトや色使い等などに時間を費やしています。
ところがここに大きな欠点がひそんでいます。
自分で作ったノートには、
試験に合格するための必要な情報が
抜けているかもしれないのです。
これらの作業を無くしてしまえば、
非常に効率の良い勉強ができます。
慶應義塾大学の旧図書館内部
2つの記憶を高める方法
作業をできるだけ少なくして、記憶力を高める方法は2つです。
テキストを利用する方法もありますが、
科目によっては、内容を充実させるために
参考書を利用した方が良いときもあります。
- 参考書をノートや単語帳代わりに使う
例えば、西洋史ノートの代わりには、
市販のサブノート参考書が使えますし、
単語帳代わりには、市販の英単語集や古文単語集が使えます。もし、参考書に記載されていないことがあったとしても、参考書の余白に
どんどん書き込んでいけば充分です。改めてノートにまとめる必要はありません。
- 暗記用のノートを作る(まとめノートではありません)
これが最も手間がかかりません。作り方は、勉強をしていて覚えておきたいをどんどん書いていくだけです。このノートは、レイアウトや色使いを考える必要はありませんし、
科目別に分ける必要すらありません。英文法問題について書いた後に、
古典文法について書いてもいいですし、
その後に歴代首相の名前の覚え方を書いたって構いません。とにかく覚えておきたいと思ったことがあれば書き出すだけです。
あとは、最初のページから覚えていくだけです。
このノートには、自分が暗記しなければならないことしかないので、
これを覚えることが最も効率の良い勉強方法となります。
この章の終わりに
通信教育生のハンディキャップは
勉学のための時間がないことです。
会社勤務がない主婦でさえ、
家事や子育てが大きな仕事であり、
時間の使い方は決めているつもりで決まることはありません。
ですから、変幻自在な記憶方法が必要なんですよね。
そうして取り組んでも、科目試験を終え、
帰路につくときの気持ちは落ち込むことが多いかもしれません。
でも、自分で選んだ道ですし、
同じ仲間が試験会場にたくさんいます。
時間が許せるなら、
慶友会の“たまり場”に行って
楽しい飲み会に参加しましょうか。